12月01日(日)
デヴィさんの正方形ストール、想像以上に反応がいい。というわけで、ひ
と冬並べられるようリピートしてしまった。某店舗のスカーフコーナーみ
たく、買い足し&買い直しが出来るよう、ずらりと並べ続けてもいいかも
しれない。ストールを店頭に並べ始めた当初、生地の厚さまで考えもしな
かった。そういうどんどん変わっていくことが、改めて面白く感じられる。

12月02日(月)
「自由ヶ丘まで、娘の部屋の掃除にきたのよ。わざわざ千葉から」その“千
葉”という地名で思い出すのでした。ああ、去年も全く同じ会話から始まっ
た気がする。雨の中立寄り下さり、買い物を楽しんでいって下さった。グ
レイヘアのお客様は意外と少ない。だから黒髪と違い似合う色味が変わっ
てくるのが接客させていただき勉強になった。そうそう、掃除って大掃除?

12月03日(火)
部屋の大掃除完了。この1年かけ、不必要なものを部屋の片隅に集め続け、
どんどん処分し、びっくりする位身軽になれた。その分、新しい買い物も
存分に楽しめる。「買い足す」ではなく、今の自分に必要で似合う物にどん
どん「買い替えて行く」感じ。そう正に更新、更新し続けていく感覚なの
だと思う。僕にとって買い物は、知的好奇心を刺激する体力の必要な作業。

12月04日(水)
月一度のリサイクルゴミの日。台車を使い、ゴミ捨て場まで三往復もして
しまった。これ以上往復するのが面倒なので、空き瓶に限って、専用回収
の棺桶みたいなカゴを部屋まで持って行き、どかっと投げ込んで一度で終
わらせてしまう。あとは段ボールの山を運び、最期にひと月分の新聞紙を
運んで終わり。これ1回サボったら、2回3回と続けゴミ屋敷になりそう。

12月05日(木)
冬服が減ってしまい、薄い生地の洋服しかないから急遽追加した。「コーデ
ュロイのプリントって珍しい」ことが判り、お客様の反応も上々だったか
らそれ系と、冬っぽい温かなネル地に刺繍したカットソー等々ひと通り。
今すぐ着たい、着られるアイテム。店頭在庫と入れ替えれば、一気に冬感
の増した売場に変わった。さ、楽しい楽しい12月の始まり~始まり~。

12月06日(金)
昨日売場から下げた、レーヨン地のチュニック&ワンピースを畳んで棚に
仕舞った。畳めば本当に小さくなるし、ふんわり重ねると全く場所も取ら
ない。ガラスケースの中に入れて綺麗にディスプレイすれば、見た目的に
もばっちり。呉服屋の反物みたいに整然と並んだ感じ。こんな風にストッ
クを用意し、色違い&柄違いを紹介するってのもいいかもしれないなあ。

12月07日(土)
注文していた「ハンガーカバー」全50枚が出来上がった。お願い&お任
せで、やはり柄物を多くして正解なのでした。これ、ただの自己満足かと
考えていたのだけれど、馴染みのお客様が口々にお褒め下さり驚いてしま
った。「あ、柄に柄合わせてもいいんだ!」「洋服着たときの具体的なイメ
ージが湧く!」女性って本当に現実的なのだと再確認。さ、使いこなそう。

12月08日(日)
お顔を見て思い出したけれど、以前イヤリングをお求めいただいたお客様
が再来店。2点試着され、より似合う方をおすすめしたら、ご主人も納得
され「おお、そっちの方がいいよ」と。会計時、彼が財布からお金を取り
出され「ああ、払ってくれるの?」と奥様。「動く財布がいるときは、使わ
ないとね」なんて、よくよく考えたら大変失礼なことを言ってしまった。

12月09日(月)
昨夕、閉店作業の際ふと思い付き、朝一、入り口脇のディスプレイを替え
てみた。「どうして靴のSとM&Lを(一カ所にまとめず)離して並べ続け
てきたのだろう?」S+洋服+ML順を、洋服+SMLと並べ替えた。商品に
ボリューム感が出て、すっきり見易い売場になった。頭の中では、靴コー
ナーは既に店内へと移動済み(来春移動予定)。その前哨戦が始まった。

12月10日(火)
自由ヶ丘指定の有料ゴミ袋を買った。燃えないゴミ袋(70L)10枚を
使い切るのに丸2年もかかってしまったから、ひとつ小さいなサイズ(4
5L)に変えみた。値段がそれ程変わらないのが、ちょっと納得がいかな
いけれど、「これって財布とバッグってそんなに値段変わんないもんな~」
という思考方法でやりすごすのでした。結局2年もってしまったりして。

12月11日(水)
ビックリするくらい小さなポインセチアの鉢植え(¥200/湯のみ茶碗
の半分以下)が並んでいたので、迷わず買ってみるのでした。部屋中ポン
セチアだらけだけど「洗面台に置くのにいいかも」購入理由(言い訳)は
簡単に見付かった。持ち帰ったのはいいけれど、そんな小さな鉢カバーは
持ち合わせているわけもなく、結局食器棚を漁って湯のみ茶碗を出した。

12月12日(木)
今の20代の子って、マチ無し平のエコバッグを肩から下げ、メイン使い
にしている場合が多い。電車の中でも、入店される方を見ていても結構な
割合。足下は当然スニーカー。手頃で軽いバッグに慣れてしまったら、重
いバッグなんて持たない。履き易く、動き易いスニーカーに慣れてしまっ
たら革靴なんて不便極まりないだろうな。世の中の大きな流れを感じる。

12月13日(金)
同時期に同数並べた『レッグウォーマー(単色無柄)』『2ウェイウォーマ
ー(柄あり)』。驚くべき早さでレッグウォーマーが売り切れてしまい、残
念ながら2ウェイは見向きもされなかった。しかしながら後者はこの2日
で完売。皆さんギフト用に複数買い。自分が使うなら、合わせ易い単色無
柄。人にあげるならば、見栄えのする柄物。どうやらギフト向きらしい。

12月14日(土)
縫子さんにお願いし作ってもらった『ハンガーカバー55枚(5枚はオマ
ケ)』。評判がいいうえ、見栄えもするから結局洋服用として全部売場に出
し切った。来春予定していたネックレス用は、一回り小さな子供用ハンガ
ーでも探し、新たに作ってもらってもいいかも等と思い始めてきた。洋服
用とネックレス用はハンガーのサイズを変えた方がいいのかも。探そう!

12月15日(日)
2020SSシューズカタログが届いた。見慣れたせいなのだろうか?はた
また世の中の流れのせいであろうか?昨年に比べ無難で誰にでも合いそう
なデザインが多いうえ、型数も2割程減ってしまったような気がする。そ
んな中、今年初めて取り扱い好評だった『ぺたんこサンダル』だけは刺激
的でとても面白い(見慣れてないからかも)。本当誰が買うんだろう?的で。

12月16日(月)
年に一度だけ来店されるお客様が、ちらほらいらっしゃる。それもそうい
う方は買う前提(買う気満々)でいらっしゃるから、ほぼまとめ買い。そ
れが4~5年も続けば、妙に記憶に残ってしまう。この1年で店内が随分
と変わり、取り扱い商品も全く違ってしまったけれど、何もおっしゃらず、
その中から欲しい物をきちんと選んで下さる。人間ドッグの帰り?なんて。

12月17日(火)
「1月5日は営業されていますか?」ドアを開けるなりそうお尋ねになっ
た。お顔に見覚えはない。「すみません、1月6日から営業なんですよ」そ
う返答すれば、がっかりして帰っていかれた。何か悪いことでもしちゃっ
た感じ。でも店内を見ることもなく、店外も見て行かれなかった。さすが
の僕もその理由を聞くことが出来なかった。どんな目的だったのだろう。

12月18日(水)
初めてのお客様。店内商品に手を触れる事も無く、くまなくご覧になり最
後の最後「これ下さい」とおっしゃった。僕の今冬一押しアイテム『キラ
キラ・ターバンスカーフ』。「私好みのものばかりで、嬉しくなっちゃう」
親近感倍増のひとことを発せられた。「新年の食事会で着けるネックレスを
探していたのよ、おかしくないでしょ?」リピートしていただきたいなあ。

12月19日(木)
ピアスの買い付け。「一体こんな色の組み合わせで、何個作るんだろう?」
「こんなパーツがあるんだ。初めて見た。誰がどうやって使うんだろう?」
「これ無茶苦茶大きい。けど可愛い!」色・色・色のオンパレード。しか
も丸・三角・四角と型もいろいろ。ああ、そうだ!色や型の勉強でみる幼
児用絵本の図柄みたい。ということは根源的な色と型。嫌いな人はいない?

12月20日(金)
ちょうど一年、洋服を取り扱ったことになる。だから洋服目当てのお客様
もちらほら来店下さる。靴下は丸二年。靴下目当てのお客さまもいらっし
ゃり面白い。靴は丸5年?今年から通年アイテムへ昇進させたから、更に
目立つようになった。『洋服屋さん』『靴下屋さん』『靴屋さん』人によって
うちの店の認識の仕方が異なるはず。当然ながら全部買われる方もいる。

12月21日(土)
お買い上げいただいたピアスを無料ラッピングしてお見せした。すると「ち
ょっと待って」と一言。「こんなに綺麗に包んでくれるの?ならもっと買う」
レジ横のピアスを2つ慌てて追加された。こちらが驚いてしまった。そん
なにいいの?手間もコストもかかっていないこんな無料ラッピングが?他
所は一体どんなラッピングをしているのだろう?もっといいと思うけれど。

12月22日(日)
ちょっとびっくりしたことが。うちのお店、(このビル内では)てっきり『カ
ード屋さん』と呼ばれているものであろうと思っていたら、なんと『リト
ルさん』などと呼ばれているのでした。知らなかった!『リトルさん』だ
って、面白い。聞き慣れない言葉に、ちょっとむずがゆさを覚えた。とこ
ろでワンちゃんのお洋服屋さんのことを、僕は『犬屋さん』と呼んでいる。

12月23日(月)
「世の中の流れって面白いな」つくづく思うのでした。決して止まること
なく常に流れ続けている訳だから、“流れ”よりも“流れ方”って単語の方がし
っくりくる感じ。今年はクリスマスカードを1枚、ラッピンググッズを1
つ、ってお客様がいなくなった。そのかわり、まとめ買いをさせる方のみ
になられた。それは一足早い11月でも、ギリギリほぼ前日の時点でも。

12月24日(火)
この数日は日に何個か持ち込みラッピングに対応しているけれど、とって
も楽しい。映画でいうところの『グランドホテル』『セントラルステーショ
ン』如くホテルや駅とまではいかないけれど、雑貨店でも他人の人生の一
瞬に立ちあわせた気がして興味深い。しかもその一瞬が他人のクリスマス!
リボンを軽く結ぶだけでこんなに感謝されるだなんて、申し訳ない感じ。

12月25日(水)
クリスマス終了。明日からのリニューアル作業前に、クリスマスカード&
ラッピングの片付けだけをし、お気楽&極楽気分、要するにおサボりを楽
しもうかと思ったのだけれど、ガチでこなせば夕方16時過ぎなのでした。
あれ、こんなに時間かかったっけ???だらけてやったら、もっと時間が
かかる?一年に一回の事って、全く覚えていない。もう覚えられないのか?

12月26日(木)
特に年末年始は頭がこんがらがっている。(多分)昨年までは掃除しながら
配置えをしていたはずだから、恐ろしく時間がかかった。だから今年は掃
除をしながらの配置換えは辞めた。思い付くまま変えていき、一番面倒く
さい掃除は後回し、最悪新年へ。“商品更に厳選”“更なるコーナー化”をテー
マにすると、必然的に今後使わないであろう什器が大量に出た。全て処分!

12月27日(金)
什器を減らし、それに伴いカゴや箱を売場から取り除き、今後丁寧に売り
続けていきたい商品を厳選すれば、あるべき売場の姿が目に浮かんでくる
のでした。昨年末から続く第二章の始まり。来年は更に厳選、第三章が幕
開。開店10周年目が始まる。何となく頭の中で描き続けていたことがど
んどん具現化していく。でもまた更なる第一章が始まり、終わりはない。

12月28日(土)
結局、一番終わらせたかった、というよりも終わらせなくてはならなかっ
た「クリスマスコーナー白棚掃除」ではなく、新年回すべきであった作業
を全て終わらせギブアップ。これ開店当時からの習わしだろうか?最後は
町内の熊野神社にお礼参りをし、一年が終わった。そして、来年は熊野神
社に挨拶して一年が始まる。これも開店翌年からの習わしなのであろうか?


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