04月01日(木)
月曜日&火曜日と二日間、掃除のついでに店内の何カ所かに手を入れた。
で、水曜日一日寝かし、新鮮な気分で店内を見渡せば「あれ、うちのお店
ってこんなに広かったっけ?」と改めて思うのでした。「なんかすっきりし
た!」「お店広くなった?」ここのところとみに言われるけれど、その意味
が分かったような気がした。一年後、もっと、さらに、すっきりさせます。
04月02日(金)
下着屋さんから電話がかかってきた。「来週、出張で東京に参ります。おお
のさん、火曜日のご都合っていかがでしょうか?」定休日のため、木曜の
午後に着て頂くことになった。問屋機能も兼ねているから、業界のおすす
めアイテムを一堂に見る事が出来る。ブラジャー以外、国内で流通する厳
選アイテムの勉強開始。質問したいリストを練り直す。面白くて仕方ない。
04月03日(土)
毎朝開店準備が整った後、天窓を半分開ける。先々週天窓を全開にしてい
たら、子供が「何これ~」とビックリする位大きな声で覗いてきたから「駄
目!」とこちらも負けずに大きな声で怒鳴りつけたら、逃げていった。あ
ちらにしたら、まるで地下妖怪。そんなわけで半開なのでした。そして昼
過ぎに閉める。店内奥はサーキュレーターと除湿器をフル回転。換気大臣。
04月04日(日)
開店準備中、セール商品を詰めたワイン箱3個を整理しぎゅっと2個にま
とめ直した。セールコーナーはぎゅっとし“何かいい物が入ってる”“すんご
いお宝が埋まってる”感を醸し出さないと動きが悪い。だから双方にとって
都合がいいのでした。調子づいて奥のクリスマスコーナーにも手を入れた。
こちらもお得感を出し、蚤の市っぽく仕上げた。全商品売り切らなきゃ。
04月05日(月)
スカート&パンツに使用していたクリップハンガーを洋服用ハンガーと取
り替え、全て下着専用ハンガーとして使うことにした。ショーツの両脇を
クリップで止め陳列すると大変見栄えがいい。ちょうど10本、メーカー
終売の為、同じ物は入手不可能。「それ以上種類を増やすな」と云う指針も
でき一挙両得。これほどショーツの事を考える日が来るだなんてビックリ。
04月06日(火)
駅構内や駅ビルって、気がつくと新しいお店に変わってしまっている。そ
の度「あれ、前のお店って何だったっけ?」と考えはするけれど、思い出
せないことばかり。自分の大好きだったお店ならば、全くそんなことはな
いのに。よく買うパン屋さんが無くなっていた。今後は日本橋に行った時
くらいにしか買えなくなった。ある意味、価値が増したとはいえるけれど。
04月07日(水)
久しぶりアウトレットへ足を運んだ。アウトレットでなく、新宿のデパー
トであったとしても、買いたいなって思う物にそうそう出会う事はできな
い。こちらは買う気満々!あちらはあれ程の量の商品が並んでいるという
のに!だから、うちのお店にいらして毎回お買い上げ下さるお客様の有難
味が身にしみるのでした。ほんと「買いたい!」って商品を集めなきゃ!
04月08日(木)
開店前に洋服の展示会、開店中に下着の営業さん来店、閉店後にバッグの
展示会。今日は丸一日ひたすら新商品を見続けた。10年もの間、常にそ
れらを見続けていると、現実的に売れる売れないは分からないけれど「あ、
これ売りたい!」「あっ、これ喜ばれそう!」「(自分の趣味とは関係なく)
これはお店に並べた方がいい!」瞬時に判断が付くようになるのでした。
04月09日(金)
今日は、新商品とひたすら格闘し続けた一日だった。朝一、昨日チェック
した商品の発注リストを作成。それから「カップ付きキャミソール」と「今
日はブラジャーしたくない!って日に着ける楽チンブラ」のカタログを読
み込みお勉強&1年後の配置予想図を書く。ほっとする間もなく「これ本
当に売り切れるんだろうか?」と不安を覚える程大量の新商品が届いた。
04月10日(土)
ストールがまとめて届いた。シルク混、90センチ四方のスカーフ。巻き
方を提案し、似合う色味を一緒に探せば、必ずお買い上げ頂けるアイテム。
一番手間がかかるアイテムだけれど、他所で売っていないし、他所では売
り難いであろうから、うちのお店で売るべきなのだと思う。今まで帽子を
並べていた棚をストール専用コーナーへ変えていこうと思う。変えている。
04月11日(日)
秋冬物商品発注済み。これにて2020AWの発注作業は、ほぼ全て終わ
った。誰が教えてくれたのか忘れてしまったけれど、発注をする度「重衣
料品(ダウン)とか、スポーツブランドの買い付けは1年前ですよ」とい
う言葉を思い出す。そして思い出す度ぞっとするのでした。頭の中では、
もう年末。そして一年後の下着コーナーが意識の上で出来上がっている。
04月12日(月)
先日、下着メーカーさんに見せてもらった『昭和のおばちゃんレギンス』
が急に気になりだした。レース状に編み込んだ素材が、空気を通し蒸れ知
らず、ひょっとしたら部屋着や寝巻にしたら楽チンかもしれないか、と。
「一体全体、何処で売っているの?」と謎を生むルックスも何となくアピ
ールポイントになるかもしれない、かと。色味さえ選べば喜ばれるかも。
04月13日(火)
久しぶりにネセセアの展示会へ足を運ぶ。ネセセアも10年目、デザーナ
ーもお客様も年齢を重ねたから、ブランド名を変え、その上の年齢をター
ゲットにしてリブランディング。単純に見た目の可愛さではなく、素材感
や着心地を追求した内面的な可愛さを提案。「お花の刺繍可愛い」ではなく
て「この袖口の広さが可愛いね」って感じ。1着だけお店用に注文した。
04月14日(水)
この10日程、腰回りに違和感を覚える。痛いわけではなく、足を引きず
るわけでもなく、何かいつもと違う感じ。そんなわけでトレーナーさんに
相談。「おそらく腸腰筋が伸びてるか、縮んでいるかのどちらか」らしい。
ピラティスの先生は「ストレッチのし過ぎじゃない、おおのさんし過ぎだ
もん」と先週おっしゃっていたっけ。納得。過ぎたるは及ばざるが如し。
04月15日(木)
「これ売れるわよ」お得意様がおっしゃったから追加発注したバッグ。3
年前は『ムートン製トートバッグ』(うちのお店では比較的高価格だった)、
2年前は『キラキラ両面スパンコール平トート』(3色展開、1人で数個買
われる方もいた)、売れる度追加を繰り返したけれど、結局メーカー完売の
為売り切り終売。今回は二の舞を踏まぬよう、まとめて買ってしまった。
04月16日(金)
早々に↑のバッグをお買い求めいただいた。「うちのワンコを入れるバッグ
が欲しいのよ。あのバッグ入るかしら?見せて下さる?あっ、ちょっと小
さいわね」前回そんなやり取りがあったから、おススメした。姿見で色を
確認し、即決。僕は知らなかったけれど、有名なバッグらしい。「青山のフ
ァーマーズマーケットにいつも売りに来てるわよ、見た事ある」だって。
04月17日(土)
ホントむちゃくちゃウケルんだけれど。最近「ショーツ」「ブラジャー」「カ
ップ付きキャミソール」を検索し、デザインや仕様、市場価格、感想コメ
ントのリサーチをし続けいる。しかもそれらをディスプレイするマネキン
まで調べていた。すると、持ち歩いてるパットのトップページ広告が全て
下着関連になってしまった。しかも、ディスプレイ台まで羅列せれている!
04月18日(日)
こんなご時世だから、出歩く機会がめっきり減ってしまったけれど。わざ
わざ来店下さるお客様がいらっしゃることを、つくづく有難いと思うので
した。お手洗いで上に上がった際、カフェのテーブルに何だか見覚えのあ
る顔が。あれっ、と思ったけれど髪の色が何だか違うようでピントこなか
った。「後から行きますから!」のひと声で、あっ、と思い出す事が出来た。
04月19日(月)
数ヶ月前かな、ささっと買われて行った30代前半のお客様。びっくりす
るくらいにこやかで、こちらまで楽しくなる感じ。時々そういう方がいら
っしゃるけれど、若い方で、しかもうちのお店で買い物を楽しんでいかれ
る方は希有。そんな次第で「また来店していただきたいな」と思ったので
した。本日再来店。前回よりも色々お話させていただけた。ご機嫌ちゃん。
04月20日(火)
洋服は常にストックを抱えている。20着前後だろうか?3シーズン着ら
れるものをメインにセレクトしているから、持ち越しても大丈夫なアイテ
ムばかり。しかもほぼ1点物、テイストが重ならない配慮済み。といわけ
で、ストックを取り出しアイロンをかける1日なのでした。今回はノース
リーブワンピースをまとめて店頭に並べた。そろそろ動き出しそうな感じ。
04月21日(水)
すっかり忘れていたけれど、どうしても捨てられないものがあったのでし
た。半期に一度しか目にしないから、全く覚えていなかった。ランチョン
マット&テーブルクロスの類、今春も整理し確認する前に買い足してしま
った(しかも2セット)。こんなに沢山持っているのに、更に買い足すオバ
カさん。処分するはずが、秋冬に何を買い足すか既に計画を立てている。
04月22日(木)
「私、思ったんだけど。余計なこと言って申し訳ないんだけどさあ。こな
いだ定休日に来た時にウィンドー見て、下着をぶら下げるだけなんて勿体
無いと思ったのよ。この辺に上下コーディネートしたら、もっといいわよ」
「やっぱりそう思います?来年からしようと考えていたんだけれど、今ち
ょっとやってみます」というわけで、半年早くブラジャーを仕入れよう!
04月23日(金)
下着初購入のお客様が2名続く。夫々2型1枚づつお買い上げ下さった。
ひとりは「合わせ易い色がいいわね。黒とピンクかしら」もうひとりは「綺
麗な色がいいわ。どうせなら他所で売っていない色。私、黒は嫌いなの。
このブルーと、このちょっと変わった黄色にしようかな」「それシャンパ
ン・イエローって言うですよ!」ほんとひとつひとつの会話が勉強になる。
04月24日(土)
「おおのさん、これ貸してあげるからさあ。しばらくの間、歯を磨く時と
か、台所に立つ時とか、いつでもいいから骨盤に巻いて、整えたら?ここ
のところ、むちゃくちゃずれてるもん」とレッスンで使うゴムひもを僕の
腰に巻き貸して下さった。巻いた姿を目にし「あれ、これ何処かで見た事
ある」そして「あっ、うちで売ってるショーツだ」と思い出すのでした。
04月25日(日)
信号待ちの車窓からぼんやり外を眺めていたら、タンポポが目に入ってき
た。「土を見たの久しぶりかも」目にした瞬間、そんなことを真っ先に思う
のでした。部屋とお店の往復、時々都心で寄り道はするけれど、地下道や
建物の内部ばかり。空き地とか、水たまりとか、地べたとか、全く目にし
ない。ひたすらアスファルトばかり。だから時々墓参りに行きたくなる。
04月26日(月)
金曜日にショーツをお買い上げ下さったお客様。「とってもよかったわ。特
にレース。買い足しに来たのよ」レースを2枚、カシュクールを1枚購入。
レースの下着は履いていらしたので、お持ちの色はご存知。「あれ、こっち
って何色買ったかしら?」「はい、シャンパンイエローです、なのでこちら
の色がおすすめです」ついに、お客様の下着の色まで覚え出してしまった。
04月27日(火)
そういえばすっかり忘れていたけれど、しつこくしつこく「ショーツも売
ってよ」「自由が丘って売ってるところがないの」「だからショーツも売っ
てよ」と言い続けていたお客様がいた。その度「他所で買って下さい」と
適当にはぐらかしてきたのでした。本日来店。「あっ、おっしゃっていたシ
ョーツ扱い始めました!」デジャブ。洋服導入のキッカケと、全く同じ。
04月28日(水)
昨年、丸々ふた月のステイホーム期間中、気分転換に小さな蘭の鉢植えを
買った。大学時代、友人の母親が蘭を株分けし育てていたのを目にし「お
ばさんは蘭が好きなんだろうか?」と思った。洋画を見ると、温室で蘭を
育てる人が結構な割合で出てくる。「おじさんは蘭が好きなんだろうか?」
見る度思った。僕も初老の部類?蘭が嫌いではなくなってきた。3鉢購入。
04月29日(木)
ノンワイヤーブラが届く。自分のお店でショーツを売るだなんて思いもし
なかったし、ましてやブラジャーまで並べるだなんて想像も出来なかった。
10年も経てば「下着コーナー作りたい!」等と人は思うようになるもの
なのだなあ。ただただ流れに身を任せ、何となくお客様の声に耳を傾け、
一体自分が何を売りたいのかを考え続け、現時点でのゴールにたどり着く。
04月30日(金)
クリスマスコーナーを更にスッキリさせた。¥500均一価格にし、ワイ
ン箱にまとめ店頭に出した。お店の在庫であろうと、自分の部屋のクロー
ゼットの中であろうと、持ち物全てを見える化すると目から脳へとダイレ
クトに繋がり、“自分はこれらの在庫(洋服)を一体どうしたいのか?”とい
う目的意識が明白になる。だからいつも見える化し、リスト化している。
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