12月01日(木)
騒動後のこの2年程、定期的に来店下さるようになったお客様。彼女、う
ちのお店の事『下着屋さん』だと思っているはず。時々洋服もお買い上げ
下さるけれど、やはり下着。4~5年ぶりに来店下さった方に「あれ、お
店変わったんですか?」と聞かれる場合もある。変わったといっても、あ
る日突然変わった訳ではない。こんな場合説明が難しいから、はいと返答。
12月02日(金)
この10年もの長きの間、真っ先に完売し続けて来た『ミニサンタ柄クリ
スマスカード』。見た目の可愛さと、¥200と云う手頃な値段も喜ばれ、
ずっと売れ続けてきたのだと思う。いくら新柄だといっても、個人的には
もう見飽きてしまった。その僕の思いが、ついに売場に伝わってしまった
のであろうか?今冬は動きが急激に鈍化!僕の売りたい柄が売れている。
12月03日(土)
駅の反対側にある、大きな商業施設が全館リニューアルしたから、朝一見
に行った。品揃えをチェックしたかった目当ての店は9日開店ということ
で、再度足を運ばなくてはならないけれど、想像したよりも小型の店舗で
あったことに驚いた。ところで、小型ハンズさんが退店した。茶碗や鍋や
箸に続き、洒落たノートや便箋、ペンの類も自由が丘では買えなくなった。
12月04日(日)
疑問。やはりミニサンタ柄以外からクリスマスカードが売り切れていく。
改めてカードを並べた回転什器を見直してみれば、僕が今冬売りたいカー
ドの方が¥50程高いけれど、全体に色味が溢れ、一回り小さくて可愛く、
しかもインポートカードだから見た目が良い。見た目が良い、のが最大の
ポイントなのだろうか?来冬、試しに一度ミニサンタ柄止めてみようか?
12月05日(月)
店外に飾った寝巻のディスプレイを見「すみません、被りのパジャマはあ
ります?」と入店されてきた。「ごめんなさい。ボタンタイプしかないんで
すよ」「ああそうですか。ありがとうございました」と帰っていかれた。被
りの寝巻なんて着た事が無いなあ。寝巻はボタン、なんてすっかり思い込
み、考えたこともなかった。次回秋展で担当者さんに聞いてみようと思う。
12月06日(火)
冬場はプール人口が減る気がする。目視で半減とまではいかないけれど、
3~4割は減る感じ。日中は年中変わらなそうだけれど、平日夜はガラガ
ラ。暗いし寒いし、泳ぐ気が消え失せてしまうのか。かく言う僕もその1
人。運動をし、身体の芯を事前に充分温めておかないと、身体が冷えてし
まう。そんなわけで、先月末から泳ぐのは水曜日だけになってしまった。
12月07日(水)
何事に於いても基本的に飽きるまで同じ事をし続ける。例えば口にする食
物も、足を運ぶレストランも、洋服を購入する店舗も、いつもいつも同じ。
同じ店で同じ物を食べ続け、同じ店で似たようなでもちょっと違う商品を
買い続けている。というわけで、花屋のスタッフさんには「百合の人」と
呼ばれているはず。ちなみに和食レストランでは「唐揚げ」の人のはず。
12月08日(木)
以前うちのお店でツリーを買ったというお客様がいらした。お買い上げい
ただいた商品を伺うと、多分7~8年は昔の話だった。ああ、そういう商
品を売っていたな~とちょっと懐かしい気がした。彼女の側からしたら、
全く違う気分がするのであろうが。クリスマスプレゼントを靴下に入れた
かったらしい。ちょうど靴下型の巾着袋があったからお買い上げ下さった。
12月09日(金)
取引先メーカーの営業担当者退職にあたり、後任の方が挨拶にいらした。
取引を始め今冬3年目に入ったけれど営業担当が毎年毎年変わり、これで
3人目なのでした。「雑貨業界はそれほどないけれど、ファッション業界は
出入りが激しいですよ」以前そんなことを耳にしたっけ。そういえば洋服
の主要仕入れ先担当者さんも、毎年変わるものなあ。やはりそうらしい。
12月10日(土)
朝一、全館新装開店した駅向こうの商業施設へ。均一ショップの新業態、
今春銀座に開店し話題になったお店の商品を初めて目にした。あらかた想
像はついていたけれど、こんなものも300円、あんなものも300円、
エプロンも壁掛け時計も、うちのお店で随分前に売っていたようなカゴも、
あらゆるものが山積みで売られていた。うちで売る商品更に見直さないと。
12月11日(日)
以前と云ってももう6~7年前の話になると思うけれど。「フランスで買う
より、日本で買った方が安いわよ。多分¥2~300位するんじゃない?」
ポストカードの値段のことをお客様に言われた。開店当時に何度か仕入れ
た藤原弥生さんのカード、駅前で久しぶりに見れば¥180から¥200
に値上がっていた。ポストカードって一体いつまで¥150なんだろう?
12月12日(月)
初来店のご婦人が「これからは、こういうものに気を配ろうと思って」と、
上下セット購入。ブラキャミは価格を抑えるため、使用するストレッチレ
ース部分が全7色ベージュで共通。2色使いは下着業界ではタブーらしい
けれど(本体&レース同一色が基本らしい)、日用雑貨っぽくって素敵。レ
ースがベージュだから、上下対で買わなくても色味も合わせ易いのもいい。
12月13日(火)
ビルは生き物である、とつくづく思う。静かな火曜日、地下はうちのお店
しか営業していない。1階は全5店舗のうち、火曜日に営業するのは洋服
店のみ。2階は全店営業。地下~2階全14店舗中、6店のみ営業。年明
けにはお店が2つ退店する。次に入るお店のうわさ話は耳にしないから、
しばらく埋まらなさそう。来年はどんな風になるんだろう?等とふと思う。
12月14日(水)
この数年で食生活が大きく変わった。毎週どこかで誰かと外食をしないと
窒素する位に思い込んでいたけれど、それは単なる思い込みであって実際
には窒息などしなかった。時流に乗り、通販やらお取り寄せ、冷凍食品へ
徐々に手を出すようになり、今では手を出しっ放し。で、冷凍庫がパンク。
今月は冷凍庫内の食品を消費し続けている。早く空にしないと窒息しそう。
12月15日(木)
他店は知らないけれど、うちのお店では靴下やタイツを購入する方はほぼ
まとめ買い(僕も靴下購入時は1週間分7足まとめ買いするから、全く同
じ購入パターン)。「デパートも見るけれど、可愛いのってあんまりないの
よ」先日まとめ買いされた方がそんなことをおっしゃっていたっけ。絶対
必要な消耗品で、買える値段の商品を売りたいとひたすら考え続けている。
12月16日(金)
今年の仕入れは終了したつもりだったけれど、靴下とタイツを急遽追加発
注した。モミの木柄の靴下はしばらく売り続けたいから、多目に。タイツ
はストック棚に余裕があるから今冬の新柄全型全色各1枚。売場にちょう
ど並び切った。来春イタリア製の靴下が並び、靴下コーナーが完成する。
調子に乗って靴下コーナーを広げ続けてきたから、来年は取捨選択の年?
12月17日(土)
今冬の流れを見ながら、来年並べるべき商品をどうしようか?等と考え続
けている。街、景気、人の動き、グルグルと回り続ける世の中に合わせ、
新たに必要とされ始めるものもあれば、役目の終わりつつあるものもある
わけで。ただ惰性で並べ続けてきた商品を更に見直すべきである、と改め
て思うのでした。とりあえず気がついた事からノートに書き出し始めた。
12月18日(日)
丸一日接客し続けた。開店来のお得意様、騒動後のリピーターさん、先日
初来店し再来店下さった新規さん等、お客様に偏りがないのが嬉しい。し
かもカードではなく(カード目的は1名のみ)、靴下やブラ&ショーツ、洋
服、ギフト、来店目的もばらけていたから更に嬉しくなるのでした。丸3
年かけ変え続けて来たことの中間結果を見られた感じ。ちょっと手応え?
12月19日(月)
「あれ、お隣のお店ってなくなったの?」店頭に並ぶラッピング用品を抱
え会計時尋ねられた。「はい、5年前に廃業なさいました」数年ぶりにお隣
さんのことを聞かれ、そう返答した。5年前なんだ!まだスタッフの武田
さんがいたはず。当時、地下はうちのお店しかなかったっけ。地下の空き
店舗、ベビーさんが1番入居されたっけ。そのお店も月末で閉店される。
12月20日(火)
レジの売り上げ部門を新春変更する。2部門をひとつに統一するものがあ
れば、1部門をふたつに分割するものもある。時代の流れ、取扱い商品の
移り変わりが如実に現れる。『ピアス&イヤリング』を『アクセサリー』に
統合。『ショーツ』『ブラ・キャミ』を『ランジェリー』で統一し、そこへ
収まらないアイテム用に『肌着』(寝巻/長袖/毛パン/パンツ)を増設。
12月21日(水)
会計後判明したけれど、リピーターさんの知人で彼女の着ている服が気に
なりうちに来店されたとのこと。カーディガンを試着し、どちらの色にす
るか悩まれ「じゃあ、両方下さい」となった。「すみません、リピーターの
方ならばいいのですが、初来店ですので、どちらか片方になさってはいか
がでしょう?着て良かったらお買い足し下さい」楽しかったと退店された。
12月22日(木)
ギフトだから派手な色(緑&芥子)がいいと思うのだけれど、女性は意外
と現実的だから合わせ易い色(グレー)を選んでいかれる。だからグレー
ばかり売れ、他の2色は減っていかない。2色になった場合、芥子が先に
売れ、緑が最後まで残るのであろうな(でも結局は売り切れる)。来冬、ま
たクリスマス柄の靴下が出て注文する際、このことを忘れて繰り返しそう。
12月23日(金)
クリスマス直前というのに、カードとラッピングがひとつも動かない(必
要な方はもう既にお求め頂いている、駆け込み需要は明日集中?)。これ本
当に面白いのだけれど、1日下着だけを売り続けていた。皆さんもうサイ
ズは判っているから、悩むのは色味のみ。去年からの、今年からの、2回
目のリピーターさん等バラバラ。さ、ようやく土台が出来上がった感じ。
12月24日(土)
今日も下着の日なのでした。今冬、年末の様子が様変わりし誠に感慨深い。
ランジェリーに於いては目指した通過点で大変喜ばしいけれど、カードや
ラッピングに於いては時流を更に痛感し、再考すべき点が新たに見えた。
旦那様連れで下着を買い足しにいらしたリピーターさん。今年一番嬉しい
お客様。彼の支払と決まった瞬間、慌てて1セット追加されていた。立派!
12月25日(日)
「うわ~このタイツ無茶苦茶高いわ~(¥4000)」と店内奥から大き
な声が聞こえて来た。そのままにしておくのも何だか気が引けたから、念
のため商品を説明申し上げた。「ああ、なるほど。そういうわけね。じゃ
あ買うわ。柄どうしようかしら?」好奇心に勝る物は無い。会計後同メー
カーの作る靴下も説明申し上げた(¥1980)。「次回買ってみる」だって。
12月26日(月)
クリスマスの片付け。5年前だったら1週間近くかかったけれど(記憶が
朧げで思い出せない)、今冬はたった1日で終了。来冬は更にスッキリさせ
るため、取り扱いを終了するアイテムを全てセール価格にして表に出した。
最終処分。年明けから、店頭にベビー用品コーナーを増設する。ショップ・
イン・ショップスタイル。一体どんな風に展開していくかは予測不可能。
12月27日(火)
お隣さん退店跡は駄菓子屋さんになることが決まった。1階ラトビアさん
跡は個人塾になるらしい(現在審査中とのこと)。「自由が丘で空き店舗が
出ると、どんどん塾になっていく」なんて面白おかしく言う人がいたけれ
ど、まさかこのビルまで時流に乗るだなんて思いもしなかった。来秋開店
して丸12年。ビルオーナーは2回変わり、様々なことを見続けている。
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